エックス線作業主任者の難易度・合格率

エックス線作業主任者の難易度と合格率

試験を受ける前に気になるのが、試験の「難易度」と「合格率」ではないでしょうか？

私自身、講師をしているとこの2点についてよく質問を受けます。

今回は、エックス線作業主任者の難易度と合格率について解説いたします。

エックス線作業主任者の難易度

一般的な、資格試験のガイド本を参考に答えると、難易度は『普通』から『やや難しい』になると思います。ただし、この評価を鵜呑みにするのはおススメいたしません。

なぜなら、難易度は「あなたにとって難しいかどうか？」が大切になるからです。試験の内容を『難しい』、あるいは『易しい』と感じるのは、受験者さんの知識が現段階でどれくらいあるのかによります。

このことは今までの講師経験を通してわかったことで、確固たる裏付けがあります。

例えば、今まで科学と一切縁の無かった人が、ゼロから勉強していくのであれば、難易度が高く、やはり『難しい』と感じることが多いです。

諸事情があり学校にあまり通えず、中学を卒業した後に現場で仕事をしている人が受験することもあります。この人の場合は、エックス線作業主任者の試験はかなり難しく感じたそうで、合格までに時間がかかりました。

一方、大学で科学について学び、仕事でX線を取扱う業務に就いている人であれば、エックス線作業主任者の試験内容について、理解が早いため、比較的『易しい』と感じることが多いでしょう。

理系の大学で科学についてみっちり勉強し、現在はある研究施設で働いており、試験にも慣れている人がいます。この人の場合は、エックス線作業主任者の試験が易しく感じたそうで、最短で合格することができました。

上記の例は極端ですが、人によってその難易度は大きく異なります。難易度が高いか低いかは、あくまでも世間一般の平均評価に過ぎませんので注意しましょう。

エックス線作業主任者の合格率

エックス線作業主任者試験の合格率は、ほぼ50％台で推移しています。（公財）安全衛生技術試験協会ホームページの統計によると、近年の合格率は次のようになっています。

ちなみに、少し前になりますが平成23年度の合格率は50.9％、さらにその数年前は40％台でした。近年は合格率が高くなり、昔から比べて10ポイント程度上昇しているのです。

この合格率上昇の経緯としては、インターネットの普及により試験対策の情報が手に入りやすくなったことが挙げられるでしょう。

ただし、この合格率について、注意しなければならないことが2つあります。

まず1つ目です。

合格率は1年間に行われた全てのエックス線作業主任者試験の平均になります。ですから、試験1回ずつの合格率を見ると、40～60％台になるでしょう。このように、試験ごとの合格率には、バラツキがみられるのです。

私は受講者様に、試験後に感想を聞くことがあります。たくさんの方の感想を聞いた結果、あることが分かりました。

受講者様が「今回は計算問題が多く出ていました。」とおっしゃる場合には、全体の合格率が低く40％台になったのです。反対に、計算問題の出題が少ないか、あるいは計算問題が比較的簡単なものの場合は合格率は高めになっています。

エックス線作業主任者の試験は、毎回その内容が異なり、それとともに合格率も上下することになるのです。

次に注意しなければならないことの2つ目です。

エックス線作業主任者には、科目免除制度があります。合格率は、科目免除者もひっくるめての値となっています。下記に該当する人は、通常の試験より受験科目が少なくなるのです。

さらに、これらの人は放射線に関する知識を持っていますので、X線の基礎知識がある状態です。当然この人たちは、合格率を引き上げることになるでしょう。

実際に私の生徒さんにも上記に該当する人がいますが、記憶にある中では全員が1回で合格しています。

以上のように合格率を見て高を括るのはよくありません。ただし、エックス線作業主任者の試験は、適切な教材を使って、適切な方法で勉強すれば必ず合格できます。ですから、ぜひたくさんの人にチャレンジしてほしいと思います。

試験の基本情報は、下記からお読みいただけます。
⇒初めてエックス線作業主任者を受ける人へ

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