岡山からエックス線作業主任者講習会に出席
エックス線作業主任者の講習会を、1月30日(土)、31日(日)に大阪会場で実施しました。
今回は、関西の主要都市から多くの人が出席されていました。
一番遠くは岡山から来ていた人ですが、岡山は山陽新幹線が通っていますので大阪会場まで片道1時間もかかりませんね。
今回も10名ほどの参加者さんで開催し、上の写真は『散乱線の空気カーマ率』の説明をするところです。
散乱線の空気カーマ率とは、検査したい物体に照射したX線が、散乱することによって空気中に出てきたX線量のことです。
検査する物体の厚みが変わった場合やX線発生装置の管電圧を変えた場合に、散乱線の空気カーマ率がどのように変化するのかが試験でポイントになります。
岡山から来る人は多い
岡山の倉敷市には、瀬戸内海を臨む水島臨海工業地帯という大きな工業地域があります。電力、ガス、化学、鉄鋼、自動車などの事業所が集積しています。
私自身も、四国に住んでいた時に、研修のために水島臨海工業地帯の化学プラントを何度か訪れたことがあります。
岡山では色々な工業が発達しており、各事業所の要所でX線が利用されていることになります。
どんな人が岡山から講習会に参加しているのか?
X線などの環境放射線測定サービス
N社は、X線などの放射線の漏えい線測定サービスを請け負う会社です。岡山だけでなく、近隣の県にも出張して測定サービスを行っています。
X線発生装置を使用する場合は、作業環境のX線量を測定し、管理区域の設定を行わなければなりません。管理区域とは、通常の作業場所よりも放射線量が多い区域です。
そして、その後1か月以内ごとに1回、管理区域内の環境放射線測定を行わなければなりません。ただし、X線発生装置の使用方法が一定で、遮へい物の位置が一定の場合は、6か月に1回測定を行えば良いことになっています。
また、岡山にあるこちらの会社では、医療機関で使用する歯科X線装置などの管理区域設定や、作業者の被ばくをできるだけ少なくするための提案を行っています。X線の利便性を高め、リスクを限りなく小さくするために必要なサービスです。
食品検査を主軸としたX線機器メーカー
岡山にあるI社は、X線機器を製造・販売・保守する会社です。I社は日本全国だけでなく、世界にも拠点を置いています。
岡山の営業所では、主に食品の異物混入検査を行うX線機器を主軸商品としています。食品製造には、原料工程や加工工程など色々ありますが、ユーザーの要望に合わせてどの工程においても適応したX線機器を提供しています。
たとえば、検査する物としては、原料となる食肉やペットボトル飲料などがあります。それらに混入したアルミニウムやステンレスなどの金属片、ガラス片などをX線で検出することができます。
食品が移送されるベルトコンベアーの途中にX線機器を設置します。機器の入口と出口には、ステンレス製カーテンやタングステンを編み込んだ特殊なカーテンが2重3重に設けられており、外部にX線が漏れにくいようになっています。かつては、鉛製のカーテンを用いていたそうですが、食品衛生基準が厳しくなり、人体に有害性が高い鉛は用いられることが少なくなってきたようです。
私たちが安全で安心な食品を口にできるのは、このようなX線機器があるからなのです。
今回の岡山の会社からわかるように、X線は工業、医療、食品などあらゆる業態で使用されています。法令上、エックス線作業主任者の選任の義務が無くても、円滑な仕事を行う上で、知識として身に付けるべき内容はたくさんあります。
受験するなら共に合格に向けて頑張りましょう!最新の講習会日程は、下記からご覧ください。
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